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抗菌加工を過信しない

【抗菌加工を過信しない~まめな掃除が一番】

結構暑くなってきましたね。
ここからの季節、食べ物なんかもちょっと放っておいたりすると、いたんだり食中毒の原因になったりしますし、カビなんかも生えやすくなります。

で、今日のお題「抗菌加工」。
最近色々な商品で、この抗菌加工、という文字を見かけます。
似たようなものに『殺菌』『除菌』なんて言うものもありますね。
「殺菌」は文字通り菌を殺すこと。薬事法による表示が義務付けられています。殺菌剤として何を使っているかも明示する必要があります。『次亜塩素酸使用』とかね。基本的に医薬品、医薬部外品でないと使えません。
『除菌』は菌を減らすこと。これは内容表示が義務付けられていません。
『抗菌』も同じく内容表示が義務付けられていません。また、さっきん除菌よりもさらにグレードは低く「菌の繁殖を抑える」というのが、一般的な「抗菌」表示の意味するところだと思った方がいいでしょう。

家の中で使われる抗菌加工品のための素材としては銀や銅、亜鉛、二酸化チタンなどの金属をもとにしたものが多いようです。銀食器や銅食器はそれだけで抗菌仕様なわけですね。単に貴金属を使うから高級と言うことだけではなく、抗菌の意味もあるものだったわけです。
また、抗菌剤となるといわゆる化学合成品・薬品系のものが多いようです。

でも、掃除屋としてあちこちを見ていて思うことがあります。
「抗菌加工をしているからと言って 掃除をしなくてもいいという意味ではない」
これ、結構勘違いされているような気がします。

例えばドアノブに抗菌加工されているとしましょう。
ドアノブは毎日いろいろな人が触ります。もちろんホコリだって微量ながら積もっていきます。
人の皮脂がある程度以上たまったら、抗菌効果はどんどん低下していきます。抗菌加工してあるからと言って、人の汗や皮脂が付着しないわけではありません。つきにくいかもしれないけれど「つかない」わけではない。
また、抗菌は『殺菌』とは根本的に違いますから菌がなくなるわけではありません。菌が増えるのをある程度抑えられますよ、くらいの意味と思っておけば間違いないと思います。
これ、上の例を『抗菌便座』に代えて読んでみると、もっとリアリティがあると思いますよ。

わりとよく見かけるのですよ。
「抗菌加工」と書かれたものの上にホコリがたまっていたり。明らかに皮脂や手垢などで汚れきっていたり。
そんな状態だったら抗菌もへったくれもないのはわかりますよね。

『現実の生活』ということを考えた場合、抗菌加工であろうがなかろうが、まめに掃除をする、に勝るものはありません。もちろん自身も手洗いやうがいなどをまめにする。その方が確実に効果的です。

あとですね、わりとよくあるのが「抗菌加工とかできないの?」と聞いてくる方のお部屋がぐちゃぐちゃだったりとか。うーんと唸ってしまう僕。抗菌加工以前に、しっかり片づけと普通の掃除をした方がよっぽど効果ありますから~。

例えば、病院などの施設のものだったら、ある程度抗菌加工などが必要なのはわかります。
しかし一般家庭においては『抗菌』という言葉につい安心して、日常の掃除やメンテナンスをサボってしまうくらいなら、抗菌加工されていないけれど毎日掃除する、ほうが衛生的でもあります。

また、たとえば衣服やマスクなど身に着けるものに抗菌加工をしてある場合は、その塗布してある抗菌剤、あるいは抗菌材料によって、アレルギーなどをの反応を起こしてしまう場合もあるようです。そうなるともう本末転倒ではないですか。
もちろん抗菌加工の下着や靴下で、汗臭くなりにくい、なんていうのは本当に助かるのですが。

日本人は昔から清潔好きですし、それは美点だと思います。
でも、今の『何でもかんでも抗菌』というのは、かえって日本人の清潔感をスポイルしているのではないか、と個人的には思っています。抗菌加工自体には何の罪もないのですが(笑)。

抗菌加工がしてあろうがなかろうが、まめな掃除に勝るものなし。『過信は禁物』ということをお伝えしたかったのです。
これから、菌が増えやすい季節です。
少しでも快適暮らしに役立てたらうれしいです。

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